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飲食店営業許可・深夜酒類営業・風俗営業許可

飲食店を開業するにあたっては、「保健所」「警察署」「消防署」に対して許可の取得や届出が必要です。ここではそれらの手続きが必要となる場合やその概要、申請の流れや費用について説明します。

飲食店営業許可

■営業許可は必須

まず、飲食店を開業するときに必ず必要となるのが「飲食店営業の許可」です。出店を予定する地域を管轄する保健所に申請します。
実は保健所で取得できる食品関連の許可には色々な種類があります。ちなみに広島県では食品衛生法に定められている34業種の他に広島県条例で4業種追加されています。また広島市でも、広島市食品衛生法施行細則により10業種(うち4業種は広島県と同業種)が追加されています(詳しくは、広島市HP_許可や届出が必要な食品取扱い施設等を参照)。ですので、営業形態によっては違う業種の営業許可であったり、複数の営業許可を取得しなければならないこともありますが、食堂やカフェ、バー、居酒屋といった一般的な飲食店であれば、ほとんどの場合は「飲食店営業」の許可を取得します。

■許可取得に必要な2つの要件

飲食店営業許可を取得するためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

①人的要件

お店ごとに必ず専任の食品衛生責任者を1名置かなくてはいけません。複数店舗での兼任はできませんので、前に勤めていたお店で食品衛生責任者になっているような場合は、必ず退任しておきましょう。
また、申請者が過去に食品性製法に関して処分を受けていたりすると許可を取得することができません。法人の場合は、役員にそういう方がいる場合にも許可を取得できません。

②設備要件

チェックポイントは「『清潔』で『衛生的』な施設であるか」です。具体的には、「流しの数」「手洗いの位置」「床や壁の材質」「客席の明るさ」などの詳細な許可条件を設けています。まずは、図面作成の段階で管轄する保健所に相談に行って、詳しい説明を受けておくことをお勧めします。また、居抜き店舗をそのまま利用する場合でも新たに営業許可を取得する必要があります。その際に「前のテナントが許可を受けているから大丈夫だろう」と安心してはいけません。許可後に独自に工事を行った可能性もありますので、基準を満たしているかをしっかりと確認しましょう。

■必要な期間は?

保健所に必要な書類を提出して、1~2週間程度で保健所の担当者による施設検査が行われます。施設検査当日までに店舗内装工事が完了していることが必要ですので、注意してください。施設検査で基準に適合していることが確認されれば、通常2~3日後に許可証が交付されます。営業許可の申請前に保健所と事前の打ち合わせをすることを考慮すると、少なくともオープン予定日の3週間~1か月前から準備しておくことをお勧めします。

深夜酒類営業の届出

■深夜酒類営業の届出が必要な場合とは

もし、深夜0時を超えて営業する場合でお酒を提供する場合は、「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出(通称:深夜酒類営業の届出)」をする必要があるかもしれません。
制度を管轄する警察によると「お客様に酒類を提供して営む飲食店営業を深夜において営む営業」をするものは届出が必要としています。ここでいう深夜とは、「午前0時から午前6時まで」をいいます。また、酒類を提供して営む飲食店営業には「営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く」とされています。これは、ざっくり言うとファミレスや牛丼屋、ラーメン屋、お好み焼き屋など主として食事を提供している場合は、対象外ということです。
ですから、この深夜酒類営業の届出は、深夜0時以降に酒類をメインとして営業する場合に必要な届出と言えます。具体的には、バーやダイニングバー、ガールズバー、居酒屋、バル等がこれにあたります。

■届出に必要な要件

深夜酒類営業の届出には、以下のような要件があります。

①場所

出店しようとしている物件所在地の用途地域が「第一種低層住居専用地」「第二種低層住居専用地域」「第一種中高層住居専用地域」「第二種中高層住居専用地域」「第一種住居地域」「第二種住居地域」「準住居地域」の場合、深夜酒類営業はできません。これらの地域にある物件ではどんなに頑張っても深夜酒類営業はできないので、物件を決める前に必ず用途地域を確認しましょう。

②設備

設備要件としては、以下のようなものがあげられます。
・客室の床面積が9.5㎡以上であること(客室が1室の場合は制限はありません)(※)
・客室に見通しを妨げる設備(概ね1m以上)がないこと(※)
・ダンスの用に供するための構造又は設備を有しないこと
・営業所内の照度を20ルクス以下としないこと
・騒音または振動を条例で定める数値以下とすること
そのほかにも地域によっては条例等で規定されたルールがある場合もありますので、事前に管轄する警察に確認することをお勧めします。
なお、(※)の項目は、深夜営業を行う全ての飲食店に当てはまる項目ですので、深夜酒類営業の届出の対象とならない飲食店も注意が必要です。
3つめの項目に「ダンスの用に供するための構造又は設備を有しないこと」とありますが、これは「深夜遊興の禁止」というルールに基づくものです。「深夜遊興の禁止」とは「0時を過ぎたらお客に遊興させてはいけない」というものです。ここでいう「遊興させる」とは、具体的には「お店にいる不特定のお客さんに歌、ダンス、ショウ、演芸、映画その他の興行等を見せる行為」「生バンドの演奏等をお客さんに聞かせる行為」「のど自慢大会等お客さんの参加する遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為」「舞台装置を設けて不特定のお客さんにカラオケをさせる行為」「不特定のお客さんにカラオケを歌うことを勧める行為」「不特定のお客さんの歌をほめはやす行為」などを言います。これらの行為が禁止されるのですから、このような項目があるわけです。

③人

風営法許可と違い、深夜酒類営業の届出には人的要件は有りません(もちろん、飲食店営業をするので飲食店営業許可に関する人的要件はクリアしておかなければいけません)。ただし、営業にあたっては、「従業員名簿の備付」が必要です。名簿の記載事項は法律で定められており、この名簿と併せて本人確認書類も備え付けなければなりません。何かあったときには必ず警察が確認するものなので、しっかりと管理しておきましょう。

■必要な期間は?

管轄する警察署に必要な書類を提出すると、通常届出から10日後に営業を開始できます。ただし、設備要件など内装工事が完了した後では対応できない項目もあるため、内装工事の着工前に警察署に確認すると失敗がありません。もちろん、お店を決める際に用途地域を確認しておくことは言うまでもありません。

風俗営業許可

■風俗営業許可とは

風俗営業というと性的サービスを提供するお店のイメージがありますが、「風営法」でいう風俗とはこういった性風俗店ではありません。「客に飲食や接待などを行い、又は、一定の設備で遊興させる営業のこと」を言います。ここでポイントなのが「接待」です。
「接待」とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」を言います。具体的に言うと、「特定のお客の席について継続して話をしたりお酌をする行為」「特定のお客に歌や踊りを聞かせたり見せたりする行為」「特定のお客に歌を歌うよう勧めたり、歌ってるときに手拍子や楽器で盛り上げるような行為」「お店の人がお客と一緒にゲームや競技をする行為」「お客と身体を密着させたりする行為」となります。つまり、店の従業員がお客さんに対しお酌をする、隣に座り談笑する、カラオケを勧める、デュエットをする、手拍子を打つ、などは全て「接待行為」にあたります。そして、これらの行為をサービスとして行う場合は「風俗営業許可」が必要です。「一緒にゲームや競技をする」というところでいうと、ダーツなどが思い浮かびますが、実はトランプやスマートフォンのゲームをお客と対戦するいうのも当てはまりますので注意が必要です。

風俗営業許可には、以下の5つの許可基準があり、営業形態に応じた許可が必要になります。
1号営業:料理店・社交飲食店(料亭、キャバクラ、ホストクラブ等)
2号営業:低照度飲食店(照度10ルクス以下の暗い飲食店、カップル喫茶など)
3行営業:区画席飲食店(客席の広さが5㎡以下の飲食店、ネットカフェなど)
4号営業:マージャン店、パチンコ店等、その他遊技場
5行営業:ゲームセンター等

風営法では、風俗営業許可の他に「性風俗関連特殊営業(性的サービス業)」「特定遊興飲食店営業(クラブ・ライブハウス・スポーツバー等)」「酒類提供飲食店営業」「その他」といった営業形態を規制しています。

なお、風営法では風俗営業の営業時間は午前0時までとなっています。たまに「深夜酒類営業と風俗営業の両方をとって、午前0時以降は深夜酒類営業に切り替えれば、朝まで営業できるのではないか?」とのご質問もいただくのですが、これは認められていません。つまり、ひとつのお店では、風俗営業か深夜酒類営業のどちらかひとつしかできないということです。

■風俗営業許可に必要な要件

風俗営業許可には、以下の3つの要件があります。

①人的要件

・成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ていないもの
・1年以上の懲役もしくは禁固刑に処せられ、その執行が終わった日(または執行を受けることがなくなった日)から5年を経過していないもの
・無許可風俗営業、不正受許可、名義貸し、公安委員会の処分に対する違反、公然わいせつ・わいせつ物頒布・淫行勧誘・賭博・売春防止法違反・職業安定法違反・労働者派遣法・労働基準法・児童福祉法違反等・入管法でもしくは罰金刑に処せられ、1年未満の懲役その執行が終わった日または執行を受けることがなくなった日から5年を経過していないもの
・集団的に、または常習的にに暴力等を行う恐れのあるもの
・精神病者またはアルコール・麻薬・大麻・覚せい剤の中毒者
・風俗営業許可を取り消され、取り消しの日から起算して5年を経過していないもの
・営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者
・法人でその役員のうち上記の欠格事由に該当する者があるもの

②場所的要件

「用途地域規制」と「保護対象施設からの距離制限」の2種類があります。
用途地域規制とは、店舗の所在地域が住居地域の場合は風俗営業はできないというものです(深夜酒類営業と同じ)。
保護対象施設からの距離制限とは、保護対象施設から一定の距離以内では風俗営業はできないというものです。保護対象施設とは、学校、図書館、児童福祉施設、病院、入院施設のある診療所などをいいます。広島県では、用途地域や施設の種類等に応じて、それぞれ距離制限を定めていますので、管轄の警察署で確認が必要です。また、居抜き店舗で前の店舗が許可を取っていた場合や同一のビルで許可を取っている店舗があったとしても、開店当時に保護対象施設が無かったというだけのことですから、必ず確認することをお勧めします。

③設備要件

建物の構造基準は何号営業に分類されるかによって異なります。それぞれに複数の要件があり、全ての要件をクリアしなければ許可は出ません。
これも事前に管轄の警察署に相談すると良いでしょう。

■必要な期間は?

管轄する警察署に必要な書類を提出すると、通常届出から55日以内に許可がおります。
ただし、設備要件など内装工事が完了した後では対応できない項目もあるため、内装工事の着工前に警察署に確認すると失敗がありません。
もちろん、お店を決める際に用途地域を確認しておくことは言うまでもありません。

防火対象物使用開始届・消防管理者選任届・防火管理者の選任と消防計画の作成

■防火対象物使用開始届

店舗等の開業や入居の際、建物またはその部分を使用する場合、使用開始日の7日前までに管轄する消防署に防火対象物使用開始届出書の提出が必要です。 また、店舗等の修繕、模様替え、間仕切り変更等の行為をする場合は、着手する日の7日前までに【防火対象物工事等計画届出書】の届け出が必要です。簡単に言うと、どこの誰が入居して、どの様な工事をして、どの様なお店をするか、消防法で定められた必要な消防用設備等が設置されているかなど、防火上支障がないかを確認するための手続きです。

■消防用設備設置届

消防設備を設置した場合は、消防設備設置届出が必要です。設置届を管轄する消防署へ提出し、消防検査の日程を決めます。決定した日時に消防検査を実施し検査完了後、問題なければ検査済証の交付されます。

■防火管理責任者の選任と消防計画の作成

用途や収容人数等に応じて、防火管理者を選任し、消防計画を作成し、管轄する消防署に届け出なければなりません。防火管理者になる為には1~2日の講習の受講が必要です。

許可までの手続きの流れ

お問合せフォームより、ご連絡ください。

通常2営業日以内に折り返しのご連絡を致します。
お急ぎの方は電話082-207-1663までご連絡ください。
事務所不在の場合には携帯電話に転送致しますのでご安心ください。

②面談・打ち合わせの上、お見積書を提示します。

出店予定地の確認が可能であれば、現地の下見も行います。
その後、必要な手続きを確認し、費用のお見積りをいたします。

③ご契約後、申請手続きを開始します。

委任契約を締結し、費用をご入金いただきます。
ご入金後、手続きを開始します。

④申請書作成・提出

必要書類の収集・作成作成して、管轄行政庁に提出します。
行政庁の店舗現地調査もありますので、お客様との調整をはかりながら進めます。

⑤許可書がお客様の手元に届きます。

許可書が到着後、営業開始です。

例えば、飲食店営業許可と風俗営業許可を同時に取得する場合は、飲食店営業許可の取得後に風俗営業の申請を行うため、トータルで許可までに2か月程度かかります。
また、店舗設備が許可基準を満たしていないと申請ができませんので、内装工事の着手前にご相談いただけると、手続きをスムーズに進めることができます。
早めにご相談ください。

費用

内容 報酬額(税別)
飲食店営業許可申請 飲食店営業に必要な許可申請を手続代行 30,000円~
深夜酒類提供飲食店届出 深夜0時を超えて酒類提供を行うための届出を手続代行 100,000円~
風俗営業許可申請 接客を伴う営業を行うための許可申請を手続代行 150,000円~
防火対象物使用開始届出 消防法で定められている消防署への届出を手続代行 60,000円~

※別途消費税がかかります
※店舗の広さや間取り等により金額が変わりますので、まずはお見積りをいたします。
※上記以外にかかる費用
・登記簿等、官公所から取得する書類の実費(印紙代、手数料等)
・広島市以外の場合は別途交通費を頂戴いたします。遠方の場合は日当が発生する場合があります。

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