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酒類小売業免許

はじめに

お酒を店頭やインターネットで販売するためには、「酒販免許」という免許が必要です。酒販免許は、酒税法という法律で規定されており、管轄は国税庁になります。税金が絡むこともあって、許可要件は結構複雑です。まずは概要を確認していきましょう。

酒販免許とは

■酒屋でお酒を販売するためには酒販免許が必要です。

酒税法第9条には、「酒類の販売業又は販売の代理業若しくは媒介業をしようとする者は、政令で定める手続により、販売場ごとにその販売場の所在地の所轄税務署長の免許を受けなければならない。」と規定されています。
酒類の販売業免許は大きく2つの区分があり、酒類を卸売りすることができる免許が「酒類卸売業免許」で、小売りすることができる免許が「酒類小売業免許」です。
町の酒屋さんやコンビニ、スーパー、ディスカウントストア、通販ショップなどは全てこの「酒類小売業免許」を取得して営業を行っています。

そうすると「じゃあ、飲食店でもお酒を売るから、飲食店でも免許が必要なの?」という疑問を感じませんか?
実は、飲食店には酒類小売業免許は必要ありません。この飲食店と小売店の違いは「お酒の容器を開栓して販売するか、しないか」なのです。
飲食店の酒類販売というのは、開栓したボトルや樽から注いだお酒をお客様に提供するという範囲で行うことができます。
一方で、未開栓のボトルや樽を丸ごと販売する場合は、酒販免許がなければできません。
よく、球場などでビールを買うと、わざわざ缶ビールを紙コップに移して提供されませんか?
実は、こうしたお店は酒販免許を持たないで営業をしているので、あえて容器に移して販売しているのです。

■酒類小売業免許の区分

酒類小売業免許は、「一般酒類小売業免許」「通信販売酒類小売業免許」「特殊酒類小売業免許」の3種類があります。

「一般酒類小売業免許」とは、販売場において、原則として、全ての品目の酒類を小売(通信販売酒類小売業免許に規定する通信販売を除く。)することができる酒類小売業免許をいいます。
主に店頭販売や飲食店等での併設販売などを想定して、全酒類の販売ができます。

「通信販売酒類小売業免許」とは、通信販売(2都道府県以上の広範な地域の消費者等を対象として、商品の内容、販売価格その他の条件をインターネット、カタログの送付等により提示し、郵便、電話その他の通信手段により売買契約の申込みを受けて当該提示した条件に従って行う販売をいう。以下同じ。)によって酒類を小売することができる酒類小売業免許をいいます。
主にインターネットやカタログ・チラシ等の通信販売を想定しています。

ただし、一般酒類小売業免許と異なり、販売できる酒類に制限があります。
輸入酒については制限はかかりませんが、国産酒については、①前会計年度における酒類の品目ごとの課税移出数量が全て3,000kl未満である酒類製造者が製造、販売する酒類、もしくは、②地方の特産品等(製造委託者が所在する地方の特産品等に限る。)を原料として、特定製造者以外の製造者に製造委託する酒類であり、かつ、当該酒類の一会計年度における製造委託者ごとの製造委託数量の合計が 3,000 キロリットル未満である酒類、のいずれかに該当しなければ販売できません。
なんだかよくわかりませんよね?
3,000klというと、瓶ビール24万ケース分です。これはかなりの販売数量です。
実はこの規制、国内の小規模な製造元を保護するために設けられた規制です。
ですから国産4大ブランドビールなどを通信販売する免許は、新規取得できません。

「特殊酒類小売業免許」とは、酒類の消費者等の特別の必要に応ずるため、酒類を販売(小売)することが認められる酒類小売業免許をいいます。
具体的にいうと、ある会社の中の役員や従業員に対して、会社の中で酒類を販売するようなときに必要な免許です。
かなり特殊な免許で、あまり利用されることはありません。

通常必要となる免許は、「一般酒類小売業免許」「通信販売酒類小売業免許」のどちらかになります。

酒類小売業免許の取得要件

それでは、実際に免許を取得するための要件を確認していきましょう。
取得要件は、以下の4つです。

①人的要件

酒税法第10条第1~8号では、「過去に酒類販売業免許を取り消されたことがある」「過去2年間に税金の滞納処分を受けたことがある、または処分を受けて3年を経過していない」「過去に未成年者飲酒禁止法、風俗営業法等の法律、刑法又は暴力行為等処罰に関する法律に違反して罰則を受けたことがある、または罰則を受けて3年を経過しない」などに申請者等が該当する場合は、免許を取得することができないと規定されています。

②場所的要件

酒税法第10条第9号では「正当な理由がないのに取締り上不適当と認められる場所に製造場又は販売場を設けようとする場合」は要件を満たさないとしています。
これを受けて、酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達では、適切ではない販売場所を、①申請販売場が、製造場、販売場、酒場、料理店等と同一の場所である場合、②申請販売場における申請者の営業が、販売場の区画割り、専属の販売従事者の有無、代金決済の独立性その他販売行為において他の営業主体の営業と明確に区分されていない場合、としています。

具体的には、①は居酒屋などで一緒に酒類を販売も販売するといった場合(飲食と小売のスペースを明確に区画すれば、認められる場合もあります)、②はシェア店舗のようなところで一部の陳列棚を賃借等して、そこを申請販売場として、他の業者と同一のレジスターにより代金決済をするといったような場合です。

③経営基盤要件

酒税法第10条第10号では「経営の基礎が薄弱であると認められる場合」は要件を満たさないとしています。
これは、申請者等において、事業経営のために必要な資金の欠乏、経済的信用の薄弱、製品又は販売設備の不十分、経営能力の貧困等、経営の物的、人的、資金的要素に相当な欠陥が認められ、酒類製造者の販売代金の回収に困難を来すおそれがある場合をいいます。
そのため、この要件を満たせるかを判断するために、「経営状態」と「申請者の経営経験」の2つがチェックされます。

「経営状態」のチェックポイントは「国税もしくは地方税を滞納していないか」「最終事業年度における確定した決算に基づく貸借対照表の繰越損失が資本等の額を上回っている場合又は最終事業年度以前3事業年度の全ての事業年度において資本等の額の20%を超える額の欠損を生じていないか」などです。

「申請者の経営経験」のチェックポイントは、「酒類の製造業若しくは販売業(薬用酒だけの販売業を除く。)の業務に直接従事した期間が引き続き3年以上である者、調味食品等の販売業を3年以上継続して経営している者又はこれらの業務に従事した期間が相互に通算して3年以上である者」であることや、「申請等販売場において酒類を継続的に販売するための所要資金を賄うに足りる所有資金等並びに必要な販売施設及び設備を有している者又は所有資金を有し免許を付与するまでに販売施設及び設備を有することが確実と認められる者(一般酒類小売業免許)」などです。

④需要調整要件

酒税法第10条第11号では「酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要がある場合」は要件を満たさないとしています。
これは、新たに酒類の製造免許又は販売業免許を与えたときは、地域的又は全国的に酒類の需給の均衡を破り、その生産及び販売の面に混乱を来し、製造者又は酒類販売業者の経営の基礎を危うくし、ひいては、酒税の保全に悪影響を及ぼすと認められる場合をいいます。

具体的には、一般酒類小売業免許ですと「販売先が原則としてその構成員に特定されている法人又は団体」「酒場、旅館、料理店等酒類を取り扱う接客業者(一部例外を除く)」であれば免許は付与されません。
また、通信販売酒類小売業免許ですと、「販売しようとする酒類の範囲が前項で解説した3,000klルールに収まる国産酒類または輸入酒類全般」であれば免許を付与するとされています。

ただし、一般酒類小売業免許についていえば、これ以外にも「具体的なお酒の仕入れ先や売り先」「販売量の見込み」や「どのような営業体制や管理体制で運営するのか」など具体的な事業計画が必要になります。
通信販売酒類小売業免許についても、国産酒類を取り扱うのであれば、その商品が3,000kl未満の出荷量であることを証明する証明書をメーカーから発行してもらわないといけませんし、輸入酒類についても海外の酒類メーカーや現地の卸会社から取引承諾書を入手しなければなりません。

また、取り扱える酒類についても、例えば「ワインに限る」といったように条件が付けられますので、仮に輸入ビールも販売したくなったら取扱範囲を拡大するための手続き(この手続きのことを条件緩和という)をする必要があります。

免許取得までの流れ

お問合せフォームより、ご連絡ください。

通常2営業日以内に折り返しのご連絡を致します。
お急ぎの方は電話082-207-1663までご連絡ください。
事務所不在の場合には携帯電話に転送致しますのでご安心ください。

②面談・打ち合わせの上、お見積書を提示します。

まずは取り扱い商品や販売方法などについてお伺いします。
その後、必要な手続きを確認し、費用のお見積りをいたします。

③ご契約後、申請手続きを開始します。

委任契約を締結し、費用をご入金いただきます。
ご入金後、手続きを開始します。

④申請書作成・提出

必要書類の収集・作成作成して、管轄行政庁に提出します。
書類提出後に、税務署の書面審査や現地審査等が行われます。

⑤許可書がお客様の手元に届きます。

申請書受理後2か月程度で免許が発行されます。

時間のかかる手続きですので、ぜひ早めのご相談をお勧めします。

費用

内容 報酬額(税別)
一般酒類小売業免許 酒類を小売販売するに必要な免許申請を手続代行 150,000円~
通信販売酒類小売業免許 酒類を通信販売するに必要な免許申請を手続代行 160,000円~
条件緩和 販売品目や販売方法を追加したい場合の手続を代行 80,000円~

※別途消費税がかかります
※報酬額は目安です。まずはお見積りをいたします。
※上記以外にかかる費用
・登記簿等、官公所から取得する書類の実費(印紙代、手数料等)
・広島市以外の場合は別途交通費を頂戴いたします。遠方の場合は日当が発生する場合があります。

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