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ほぼ毎日更新、今日のつぶやき「許可と認可」

おはようございます。今年の春から右肩の痛みに悩まされているのですが、「これは五十肩ではなく、右肩痛です」と申し上げたいアラフィフの時村です。

都内の一部のタクシー事業者が申請していた「正当な理由なく、マスク着用を行わない利用者の乗車を断ることができる内容」を運送約款に規定することについて、11月4日、国土交通省は、これを認可しました。確かに、タクシー運転手は不特定多数の方を相手にしますし、特に酔っぱらった乗客の中には、マスクもしないで大声で話をする人もいるでしょうから、身の危険を感じることも多々あるだろうなぁと想像すると、今回の運送約款の規定も、このコロナ禍においては、やむなしかなと思います。

ところで、今回の運送約款の規定について、国土交通省は「認可」したわけですが、ひとくちに許認可と言っても「許可」と「認可」は、行政法学では、意味が違います。

「許可」とは法令により一般的に禁止されている行為を、行政機関が特定の場合に解除し、適法に行えるようにする行政行為のことで、例えば、弊所が行っている旅館業の許可は、旅館業を誰もが無条件にできてしまうと、衛生上問題があるので、一旦法律で勝手に旅館業を始めることを禁止して、そのうえで、法令で規定される条件を満たしている場合に、「この施設については、旅館業をやってもいいですよ」と営業の許可を与えています。

一方で、「認可」とは、行政機関が第三者の行為に同意を与えて、その行為を法律上有効に完成させる行政行為のことで、例えば、今回のタクシー事業者の運送約款の規定の申請で言うと、約款自体は、タクシー事業者と利用者との間の取り決めですが、これは行政のお墨付き(認可)があって、初めて有効になります。

実は、次の日曜日は令和2年度の行政書士試験でして、受験生の時は「許可と認可の違いが試験で問われる(かも)」ということで、これらの用語の違いも勉強したなぁと懐かしく思った次第です。

それでは、今日はこの辺で。

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