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【建築基準法】2020年4月1日より敷地内通路の幅員規制が緩和、その内容を解説します。

(記載:2020年3月3日)

行政書士つなぐ法務事務所の時村公之です。
今回は「2020年4月1日より敷地内通路の幅員規制が緩和、その内容を解説します。」というテーマで、建築基準法の敷地内通路について解説していきます。

この記事は、戸建住宅で民泊を行う際に必要となる敷地内通路の幅員規制の内容や4月1日からの改正の内容について知りたい方に向けて作成しています。
それでは早速見ていきましょう!

一定の要件を満たせば、敷地内通路の幅が1.5m以上から90cm以上に緩和

2019年12月6日に「建築基準法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定され、ホテル・旅館や簡易宿所といった宿泊施設でも一定の要件を満たせば、これまで1.5m以上確保しなければならなかった敷地内通路の幅員を、90cm以上確保すればよいことに緩和されることになりました。

施行は2020年4月1日からです。

実は、戸建住宅をホテル・旅館等の特殊建築物に用途変更する際に、「敷地内通路の幅員を1.5m以上確保する」という規制は、地味にめんどくさい規制です。

一般の戸建住宅ではこの規制が適用されない為、幅員が1m程度しかない住宅も多く、用途変更のために造成が必要であったり、そもそも幅員の確保が難しく用途変更を断念するというようなケースもたまにあります。

このようなことから、これらの規制が緩和されるということは、業界としては大歓迎なのですが、この機会に「そもそも敷地内通とは何なのか?」「なぜ規制緩和されるのか?」について確認してみましょう。

そもそも敷地内通路とはなんなのか?

敷地内通路とは、「建物の出口や避難階段から道等までの通路」のことです。

この敷地内通路の幅員について、建築基準法施行令第128条では、「敷地内には、第123条第2項の屋外に設ける避難階段及び第125条第1項の出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が1.5メートル以上の通路を設けなければならない。」として、幅員を1.5m以上確保するよう規制しています。

そして、この規制の対象となる建築物は、建築基準法施行令第117条第1項で以下の4つのいずれかに該当する建築物と定められています。

    1. 建築基準法別表第1(い)欄(1)~(4)の特殊建築物
    2. 階数が3階以上である建築物
    3. 採光有効面積が居室の床面積の1/20未満の居室などがある階(をもつ建築物)
    4. 延べ面積が1,000㎡をこえる建築物

なぜ、上記のような建築物では敷地内通路の幅員を1.5m以上も確保しなければならないのでしょうか?

それは、これらの建築物では火災等が発生した際に、建築物の利用者が一斉に避難することが想定され、そうした場合に「通路の途中で滞留が生じ、安全な空地に至るまでの避難に支障をきたす」というようなことがないようにするために、必要な幅員を確保する必要があるからです。

なぜ、規制緩和されるのか?

こうした規制が設けられる前提には、上記に挙げたような建築物は大規模で、多数の人が利用する施設であるという考え方があります。

ということは、逆に言えば、小規模な建築物であれば、利用者数も少ないため、滞留が発生しにくく、必ずしも敷地内通路の幅員を1.5m以上としなくても本来の目的を達成することができるとも考えられます。

そこで今回の改正では、上記の4つのいずれかに該当する建築物であっても、以下の2つの条件も満たす建築物であれば、敷地内通路の幅員を90cm以上確保すればよいことにしました。

    1. 階数が3階以下であること
    2. 延べ床面積が200㎡未満であること

歩行実験等を行った結果、これらの2つの条件を満たす建築物は、敷地内通路の幅員を90cm以上確保すれば、避難中に通路で滞留が発生しないことが確認されたそうです。

まとめ

ここまで、敷地内通路の幅員の規制緩和について確認してみましたが、いかがだったでしょうか?

民泊等に使用される戸建住宅は、小規模な建築物であることが多いので、今回の法改正で、民泊へ転用可能な物件が増えるのではないかと思われます。

ただし、2つの条件をクリアする必要がありますので、ホテル・旅館といった特殊建築物については、基本的には敷地内通路は1.5m以上の確保が必要と考えておくのが無難だと思います。

以上、「2020年4月1日より敷地内通路の幅員規制が緩和、その内容を解説します。」というテーマで、建築基準法の敷地内通路について解説しました。

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